「トップ・マネジメントのリスク」

【中国四川省;九寨溝】

 

九州熊本・北九州・岐阜などで未曾有の水害が発生し、多くの方々が被災されましたこと心より

お見舞い申し上げます。

TVのニュースで、「50年・100年に一度のというのを毎年聞くようになって・・・」と

話されていた被災者の女性の顔が悲しかったです。

 

あの3・11東日本大震災と東京電力原子力発電所事故のダブル被災で、瀕死の業績に落ち込んだ
企業が多々あります。

 

昨今は、新型コロナウィルス・パンデミックの混乱によって未曾有の経済的影響が出始めています!
出始めていると書いたのは、実はこれからだからです!

コロナ禍を受け、観光産業、外食やアパレルなどの業界で経営破綻のニュース記事が相次いでいます。
実はもっと恐ろしいは、破綻の波はまだ序の口だということなのです!

 

それに輪を掛けて、今回の暴風雨による水害、これからは台風・・・多くの非常事態に見舞われて

もっと苦労することが予想されます!

本当の危機はこれからなのだそうです!

 

コロナの感染拡大は経済や産業に大きな打撃を与えていることはもうご承知ですよね!?
営業休止や時短営業の要請で事業活動が制限され、外出の自粛で消費者が街に出なくなった。
訪日外国人客(インバウンド)も激減です!

 

企業や店の売り上げは減少し、経営に行き詰まるところが増えていのです!

東京商工リサーチはなんと、新型コロナ関連で倒産を含めて経営破たんに追い込まれた企業は今年
5月22日時点で172件に達した(うち倒産は113件)と先日報じました。
宿泊・ホテル関連のほか、飲食業やアパレル関連など、インバウンド需要や個人消費に支えられて
いた業種が目立っています!
音楽教室の運営会社や配食サービス、学校給食向けの食材販売会社などもドンドン倒産しつつあると!

最近までに倒産した企業の特徴は、昨年10月の消費増税の影響などを受けており、もともと経営
の厳しかったところが少なくないと東京商工リサーチは書いております。

 

すなわち、コロナばかりが原因ではないのです!
でも、これからは借り入れや財産を切り売りすることで負債が膨らんだり資本が傷んだりしたする
「バランスシート劣化型倒産」が中心になってゆきます!

 

あなたの企業の貸借対照表を見て下さい!
一般的に、中小零細企業には内部留保などほとんどありません!
経営環境の変化への対応が難しい会社だらけなんです!
これからはコロナ禍不況業種も、消費や観光関連から、自動車産業の3次、4次下請けなどに広が
っていく可能性があることは見渡せば自明です!

 

今日現在のトヨタ自動車5月の世界生産が36万6千台で54%減少だったと。
すなわち、昨年同月は65万3千台であったのが28万7千台も減産だったわけです!
一ヶ月でですよ!
これだけの車の部品を作っている世界の下請けは製造を中止したわけです!
そこに従事する従業員が休業、退職したとしたら、彼らの生活はどのように激変するでしょう?

 

「時間が経つほど資金繰りに行き詰まる会社は増える」であろうことは自明なんです!

 

財務省の法人企業統計によりますと、
現預金や株式、債券など企業の手元資金を、毎月の売り上げで割った『手元流動性比率』の平均は
1.9カ月(金融・保険業を除く)だそうなんです。
手持ちのお金が年商に対して約2カ月分しかないという意味です。
わかりやすく言えば、何の問題のない会社でも2カ月間、売り上げがない状況が続くと干上がって
しまう可能性が大なのです!

 

緊急事態宣言後、2〜3カ月経ったこれからが、破たんの本格化する時期なんです!

 

ビジネス・リーダーにとって「想定外だった」ことが起こった!

天災、人災であれ「想定外」は、国家運営にも、企業組織運営でも致命傷になります。

 

東日本大震災による原発事故は「想定外」だった!
同じことが起こるかも知れないと以前のブログで警鐘をならしました!!

 

いや、それ以上のことが起こるかも知れないから、人間の英知が働き「教訓づくり」をするんだと

・・・書いた記憶があります!

その「教訓」を理解し、それ以上の施策、対策を講じようとする勇者に、天は微笑み、科学や学問、
知恵、チャンスというものを与えてくれるのではないでしょうか?

 

皆さんのビジネス場面で、驚天動地するほど「想定外」のことが起こると、残念ながら、その事実
に直面しようとしないトップ・リーダーがいることも否めません!

 

本来は、タフネスが絶対不可欠条件なはずのトップ・リーダーでありながら、危機に瀕したら入院
までしちゃった心身脆弱リーダーもいましたね(^^;

 

実は、経営者(トップ・リーダー)が持つ組織構造上の問題点というものを知っていなければなら
ないと思うのです!

 

そう!
あなたの持つトップ・マネジメントの問題と捉まえて下さい。

 

組織・企業にとって、最も重要な人事戦略上の「リスク」はなにか?といいますと、とりもなおさ
ず「トッフ・マネジメントの人事」に関する「リスク」なんですね!

トップ・マネジメントというのは、あなた(経営者・経営陣)の「思考」と「言動」のことです!

企業組織での経営陣というのは、いわゆる、役員(取締役および監査役)から構成されます。
そして、企業全体の「業務執行」とその「結果」に「責任」を持つ機能の集合体を「経営陣」いう
のです!

 

そう!
「トップ・リーダー」「ビジネス・リーダー」なんですね!

「トップ・マネジメントの人事」に関して、みなさんが認識しておくべき「リスク」には、3つ
あります!

 

第一番目の「リスク」は、

 

なんと言っても、経営者本人(最高トップ??)の事故や病気による「組織から不在となるリスク」
なんです!

 

これ・・・第1番目なんです!

「縁起でもない!」・・・から、だいたい考えない(^^;

ほとんどの中小企業では、創業オーナーが社長として陣頭指揮に当たっていますよね!?

その企業で、社長が急逝したり、大事故にあって意識不明という事態になりますと・・・意思決定
のできる者がいなくなります(^^;

 

よくある話が・・・、
そんなときに、今まで静かにどこかで道楽三昧、有閑マダム世界に浸っていた母ちゃんが出しゃば
ってくることがあります(^^;

父ちゃん(社長)とこの事業を起こしたんは、・・・私なんやぁ!
父ちゃんのことは誰よりも、この私が一番知ってるぅ〜!
父ちゃんは、草場の陰でこのように思っていなはる!
父ちゃんの意識が戻って、現役復帰したら、・・・私と同じこと言うに違いない!
なんて・・・、もうハッキリ言って「妄想」に近い「エゴ」が発露するんですね(^^;

そして、すべての業務が事実上、停止することが予想されるんです(^^;

幹部や管理者達は、目先のことでドタバタと汗を流しているだけで、
「俺たちゃぁ、何かやってんだぁ!頑張ってんだぁ!」
という勘違いをし、自己満足と自己保身を図るのです!
それで、明日が見えるわけでもないのに・・・(^^;

でも実は・・・、
何もできない!
やっていない!

そこでまた、事業業績が急降下し始めますと、・・・その母ちゃんは、現場の実務から久しく離れ
ていたので、なにも分からない(もうとっくに時代が当時と様変わりしている)!
社員も傍に寄りつかない。

これからの生活(個人)がどうなるか薄々感じるようになりまして・・・、たちまち狼狽が始まる。
精神的におかしくなってゆくもんだから、これまた、・・・たちが悪い(^^;

経営幹部もどきの者も、管理者も、何かやろうにも、母ちゃんが「障害」になる(^^;
それが「原因」だと、「責任」逃れできる(^^;

最悪は、母ちゃんが会社の実印を握って離さなくなる(^^;

商品を仕入れようにも、新しい起死回生の事業展開や新商品の販売をするための投資案件にも着手
できない(^^;

毎日、毎日が・・・、出血し続けてゆくだけ・・・(^^;
即刻の手を打たねばならないのに、・・・ただただ狼狽えているだけ・・・(^^;

そして、ついには玉砕???
そんな格好のいいことじゃぁない・・・共倒れ(^^;
木っ端微塵に沈没(^^;
いいや!・・・行き倒れ(^^;

実は、ここに母ちゃんを登場させなくてもいいんです!
ボンクラ・ドラ息子でも、兄弟内輪げんかでもいいんです!

 

まったく同じなんです!

それから、トップ・マネジメント(経営者)の持っている人脈が、その企業にとって最も価値の
ある営業資産になっている場合もかなりありますよね!?

こんな場合には、トップの不在が、即売上げの減少につながることは避けられませんね!?

 

いいですか!

経営者不在(傷病中も含めて)のリスクに対しては、保険やつなぎ融資などで金銭面をカバーする
ことはできるかもしれません。
しかし、経営運営面(マネジメント)におけるリスクは、社内にいるべき人材?の中から後継者
候補を計画的に育成しないかぎり・・・、はっきり言いますと、将来は、まったく管理統制できな
くなりますね!?

一般的に、中小零細企業であればあるほど、人材面のリスク管理が困難になるんですね!

私は嫌みに似たいい方を忌憚なく企業経営者に申し上げることがあります。
「御社は、・・・幼稚園レベル、小学生レベルですね!」

 

この真意は「後継者不在」の意味なんです!
「トップ・マネジメント」のリスク管理が施策として講じられていないという意味なんです!

「がはははっ!そうはおっしゃるけれど・・・」
で当人は逃げる!


第二番目のリスクは、
トップ・マネジメント(経営者)として、なすべき「意思決定」や、やるべき「行動」が不適切な
ものになり、暴走してしまう「リスク」なんですね!

原発事故初期段階のア菅首相がそうだったぁ・・・今でもかなぁ???

これは意外に伝統的な暖簾(歴史)のある大企業に見られるんですよね!?
年功序列型の役員就任の慣行ができあがっている場合なんですね!

東京電力の原発事故初期行動は、トップ・マネジメントでは全員が責任を取ろうとせず、何をして
いいかすら解らなかった・・・(^^;
現場では、現実となすべきこと(ベントでしたね!)は分かっていましたが、トップ・マネジメン
トは保守的で躊躇った。

 

まず、社長の意思決定に疑義を唱えることが事実上できない(^^;
役員相互のチェック機能も働かない(^^;

 

なぜか!
派閥ができている!
エスカレータの乗るか乗らないかで、将来が決まる組織(^^;

実は、中小企業でも似通った面白いところがあるんです。

幹部候補生をジェネラリスト(総合職)として育成しないで、役員などに起用し、組織構成を図っ
てしまう。
いわば、「疑似官僚型縦割り組織」を作っちゃう(^^;

いかにもトップ交替を見事にやったという見せかけはあっても、いわば「院政経営」をするもんだ
から、自分を無視・孤立させないように、次期社長が「武田信玄」にならによう(謀反を起こさな
いよう)に、幹部どうしを近づけようとさせない(^^;
(武田信玄は、父信虎を幽閉させ、すべての実権を持ったんですね!)

そのため、本来あるべき「コンセンサス」を実質持たない組織が出来上がる(^^;

 

中小企業というのは、全部が見渡せる規模ですが、次期登用された社長が、
 財務も知らない(^^;
 営業も知らない(^^;
 ITも分からん(^^;
・・・んじゃぁ、何していいのか分からんじゃん・・・!?

とにかくトップが元気であることはいいのですが、組織がそれでもって振り回される。
直属の幹部クラスは、自由裁量の職務を得ているのではなく、「火消し役」や「茶坊主よろしく
幹部」に成り下がっている(^^;

 

以前にもお話しましたように、「丹頂の鶴」状態は最悪ですね(^^;

 

アメリカなどでは、そのリスク・ヘッジのために社外役員の構成比を一定比率で維持しますね!
その社外役員は、経営実績を上げた経験者がほとんど・・・。

最後の第三番目の「リスク」は、もうお分かりでしょう!
「後継者の選択に関するリスク」ですね!?

 

トップ・マネジメントという機能を人材の面から見ると、当社の事業環境や構造、および企業文化
などとの適合性が最も大きな問題となりますね!

往々にして、オーナー企業などに見られるトッフ・マネジメントの世襲制度は、人材が育たない
どころか、残らないリスクがありますね!

 

宗教や花柳界では、それでいいんですが・・・(^^;

また、年功序列型役員から構成されるトップ・マネジメントでは、「社風」という体のいい言葉で
「金太郎アメ」にされた人材の均一化がなされるため、事業環境の急激な変化などで、本来、異な
るタイプの人材が必要とされる場合に対応できないんですね(^^;

 

そんなことを言いますと、

「リスク」は解っとんじゃぁけんどよぉ〜!
じゃぁ・・・どうすりゃいいの!?

というクレームをいただくと思いますね!?

 

簡単です!
「わかっちゃいるけれど、目を背けている」ことを、自覚することから始めなければなりません。

これこそ、マイケル・ポーターが得意とした・・・というより、古来よりあった手法「マトリック
ス」=「ポート・フォーリオ」で、自社の実態を知ることなんですね!

 

「トップ・マネジメントの個人的特徴」と、今後の我が社の「事業環境の変化」の程度と「事業の
多様性」から、どんなタイプのリーダーが、どのような割合で混合すればいいのかを考えるのです!
みんなで!

 

一般的に「トップ・マネジメントの個人的特徴」には、
 a)持株会社オーナー型(ワシの好き勝手じゃぁタイプ)
 b)変革リーダー型(このままじゃぁいかんタイプ)
 c)官僚型(型通りタイプ、規則一辺倒タイプ)
 d)起業家型(アイデアマンタイプ)
がありますね!?

 

当社の「業界・事業環境」は、たとえば、
「激変型」なのか?
「緩慢・安定型」なのか?、そのどの辺にあるのか?
また、当社の「事業の多様性」は大きいのか?、限られているのか?
この「業界・事業環境」を横軸でも縦軸でもいいのですが、それに直行する軸に「事業の多様性」
軸を引いて、基本的に4象限のマトリックスを作りますと、

 1)「業界・事業環境」が「激変型」で、「事業の多様性」が大
 2)「業界・事業環境」が「激変型」で、「事業の多様性」が小
 3)「業界・事業環境」が「緩慢型」で、「事業の多様性」が大
 4)「業界・事業環境」が「緩慢型」で、「事業の多様性」が小

に分けられます。

 

ゴメンなさい!
メルマガでは、図を呈示できないので、皆さんの方で描いてください。

 

 1)のタイプの環境下では「変革リーダー型」のトップ・リーダーがいるといいですね!

 2)のタイプの環境下では「起業家型」のトップ・リーダーがいるといいですね!

 3)のタイプの環境下では「持株会社オーナー型」のトップ・リーダーがいるといいですね!

 4)のタイプの環境下では「官僚型」のトップ・リーダーがいるといいですね!

 

そして、現在の幹部候補生個々人のタイプが、
  a)持株会社オーナー型
  b)変革リーダー型
  c)官僚型
  d)起業家型
のどれに近いかによって、候補生の洗い替えと具体的ジェネラリストとしての育成課題を「教育訓
練ニーズ分析」するのですね!

 

なぜ、やや理屈めいたメルマガに踏み込んだのかと申しますと、やはり、この大震災、大事故に
よって、序文で書きました倒産が始まっています!

トップ・マネジメントが、シッチャカメッチャカになって、ただ狼狽えている企業をこの目で見ち
ゃった(^^;

それだけではなく、老舗で経営実績もシッカリしていた企業の中で、同族間のいざこざが表面化し
ているのを、私は目の当たりに見ちゃった(^^;

大震災、大事故が直接、間接原因のいかんに問わず、企業経営実態がトップ・マネジメント(リーダー)

の「意志決定」と「言動」如何によって決められていることは事実なんです!

 

常に「自己責任」を言い続けていますが、「言わんこっちゃない!」を言いたくない私は、どうも
言わずにはおられないのです!

 

本来は、「ピンチはチャンス」のはずなのです!

 

ありがとうございました。

 

 

 




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